オーボエの掃除には何を使うべき?
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オーボエという楽器は、管の内径(内側の太さ)がとても狭く、また吹き口にかけて段階的に細くなってゆく楽器です。
そのため、管の内部の掃除に使う用具は、ほかの木管楽器であるクラリネットやサックスのそれとは異なるものを使う必要があります。
まず、管内部の水分を吸収するために使う、布製のスワブというものがあります。
クラリネットやサックスのスワブは、小さな手ぬぐいのような感じの薄手の布に、重りのついた紐がくっついていることが一般的です。この紐を管の内部に通して、ひもを引っ張って引き抜くことで管内部の水分をふき取るのです。
対して、オーボエにもスワブはあるのですが、クラリネットやサックスのものより極端に細い作りになっています。これは、さっき書いたように管の内径が細いためです。
しかし、オーボエにスワブを通す際には気を付けなければいけないことがあります。それは、上管(吹き口のある上部の管)ではスワブを”通し”てはいけないという事です。
なぜかというと、オーボエの吹き口はかなり細い作りになっているので、ここを無理に座部を通そうとすると、いくら細い布だと言っても簡単につっかかってしまうのです。
過去に、友人が管に布のスワブを詰まらせてしまい、急遽楽器店に持ち込むという大事にまでなってしまったことがありました。布が詰まって大きな力が加わるという事は、楽器に対してもあまりいいことではありません。気をつけましょう。
スワブでなければ、大きな鳥の羽を使うことも一般的で、これは通販や大手の楽器店で多く売られているので、見たことのある人も多いでしょう。
羽を使った場合、布製のスワブよりも水分をとることができません。羽は多くの水分を吸収することができないからです。
僕がヨーロッパに来てオーボエ奏者を見ていて驚いたのは、こちらのプレイヤーはスワブも羽も使わない人がいるという事です!演奏が終わったら、フッフッと管に強めの息を通して、それで終わりです。
よく考えてみると、そもそもオーボエというのは管内部の表面積が少ない楽器ですし、水分をとらなくてもすぐに蒸発してしまうんですね。また、日本よりも比較的乾燥した気候のヨーロッパでは、ある程度の湿度を保つためにも、過度な水分のふき取りはしなくてもいいようなのです。
オーボエは他の木管楽器と比べて、管内部の水分の掃除がしにくい楽器ではありますが、あまり気にしなくても良いのかもしれません。ただし、日本では梅雨時期など湿気がとても高くなってしまうので、くれぐれも楽器にカビがはえたりしないよう、こまめに換気をすることは必要です